――「男の子っぽい格好」をしていたわけですか。
さらしな メイクはしていましたけど、上はTシャツ、下はジーンズという中性的な格好でした。でも、顔がもうかわいすぎちゃったみたいで。こちらとしては「ああ、はいはい。そういう価値観なんですね」と諦めていました。
親も親で「止められない」って諦めがあったんじゃないですかね。ホルモン治療のことも話しましたけど、特に揉めることもなく「ああ、もうやったんだね」という感じでした。
性別適合手術を受けずに戸籍上の性別を女性に変更
――性別適合手術は、まだ受けていないそうですね。
さらしな 実は裁判を起こして、性別適合手術を受けずに戸籍上の性別を男性から女性に変更することができたんです。
3年前の最高裁の判決で、性別変更の要件から「生殖機能がないこと」の項目が削除されて、今は性別適合手術が必須ではないんです。2024年には外性器の状態が女性的であっても性別変更が認められるという判例もありました。
ホルモン療法を継続的に受けることによって、外性器の形状に変化が生じることは医学的に確認されているのもあって、必ずしも手術が必要ではないんです。
生殖機能が弱まっているという点を主張…最年少での判例
――では現在のさらしなさんの体には、男性器が残っている。
さらしな はい。裁判では、女性ホルモンを打ち続けていることで、生殖機能が弱まっているという点を主張しました。
――ホルモン治療によって、男性器が縮小したり、機能が低下していることを医学的に証明したと。
さらしな そうです。女性ホルモンを打ち続けても、物理的に男性器が消えるわけではないですが、医学的にこれ以上小さくはならない限界点があるんです。「手術を受ける以外の、医療でできる範囲では限界です」と証明しました。もちろん生殖機能はほとんどありませんし。

