就職活動は戸籍上の男性名と女性的な雰囲気の写真で
――就職活動は、どうされたのですか。
さらしな まだ名前も性別も変わっていなかったので、戸籍上の男性名でエントリーシートを提出したんですけど、写真は女性的な雰囲気という。
だけど、面接では何も言われませんでした。むしろ志望動機として、「LGBTQフレンドリーだから」と話したら、喜ばれましたね。
――大手を20社ほど受けて、ほとんど内定が出たそうですね。
さらしな 14社から内定をいただきました。現在は外資コンサルで働いています。
入社後に性別変更…一番の変化はホルモン治療の保険適用
――入社後に性別が女性に変わったわけですが、仕事上で何か変化はありましたか。
さらしな 生理休暇が使えるようになりました。でも、一番大きかったのは、ホルモン治療が保険適用になったことです。3割負担になったので、すごく助かっています。
――女性として社会的にもきちんと認められた。
さらしな でも、見た目も戸籍上も完全に女性なので、会社の同期は私が元男性だということは知らないんです。
――カミングアウトはしていないんですか。
さらしな 全くしていません。でも、SNSで顔を出しているので、バレることもあって。実は仕事関係でちょっとだけ好きになった人ができて、2人で飲みに行ったんです。そしたら「実はさ、TikTok見ててさ……」って言われて、「あ、終わった」って。
それで「ちょっと違うな」となってしまいました。
「タイミングを見計らっていつかはやりたい」性別適合手術を受けなかった理由
――性別適合手術を受けなかった理由を聞かせてもらってもいいでしょうか。
さらしな 他の整形とは比べ物にならないぐらい、体への負担が大きいからです。あと、私、生まれつき足が少し曲がっている「先天性内反足」という病気で、これまでに2回手術をしているんです。この状態で下半身の手術をすると、足の血流が悪くなってしまうというのもあって。
――それでも、いずれは手術を受けたいと?
さらしな はい。ただ、タイでクオリティの高い手術を受けようとすると、今は1年半待ちで、費用も500万円ぐらいかかるんです。日本だと150万円ぐらいでできますが、そのぶんクオリティが低くなるので悩んでいます。
――手術を受けるとなると、長く休職しないといけないですよね。
さらしな そうですね。タイミングを見計らって、いつかはやりたいと思っています。

