能町みね子さんの「週刊文春」の連載をまとめた新刊『余裕がない人』の刊行記念トークイベントが、10月6日の発売日当日、同居人であるコラムニストのサムソン高橋さんをゲストに迎え、阿佐ヶ谷LOFT Aにて開催されました。ふたりの暮らす家の居間にいるような、楽しいトークの一部をご紹介します。

能町みね子さん(左)とサムソン高橋さん(撮影:今井知佑)

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サムソン 私、影響された人ってそんなにいないんですけど、強いて言えば、小田嶋島隆さんかなと。小田嶋さんが「TVブロス」の最終ページにコラム書いてたんですよ。

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小田嶋隆さん(©文藝春秋)

能町 私がブロス読んでた頃の最終ページは、爆笑問題の太田(光)さんだったはず。

サムソン 私が高校の頃、「噂の真相」とか、平凡社が出してた「QA」っていう読者から来た質問を編集者が調べるだけの雑誌とか、洋楽雑誌の「クロスビート」とかで小田嶋さんが連載をされていて、小田嶋さんの書いてる雑誌はハズレがなかった。コラムニストとしても好きで、多分一番影響されてると思う。

能町 あ、そうなのね。

サムソン 小田嶋さん、後半はかなり真面目なリベラルだったでしょ。

能町 後半は政治ネタが多かったですけど、元々はテクニカルライターなんだよね。

サムソン そうそう。文章にギャグを入れてくるんだけど、その塩梅がちょうど良くて。

能町 いや、私もね、時事コラム書くとき、もうちょっとふざけたいんですよ、本当は。

サムソン やっぱり。今回出た『余裕がない人』も、だいぶ真面目だよね。

能町 真面目。でも真面目な理由はね、単純に文字数の問題で。

サムソン あ、ふざけられない?

能町 ふざけてると、入らないんですよ。行数がはみ出しちゃう。

撮影:今井知佑

見開き2ページほしい

サムソン ふざけるところカットしなきゃいけない。

能町 だからどうしても「言いたいことだけ」のすごく密度の高い文章になっちゃうんですよね。「週刊文春」は1ページの連載なんですけど、本当は見開き2ページほしい。いつも2ページ分ぐらい書いた文章を1時間ぐらいかけて削りに削っているんです。長い単語を略して書いたりとかして。

サムソン モホロビチッチ不連続面をモホ面にしたりするんだね(笑)。

能町 そういうことを書く機会があればね。絶対ないけど(笑)。

サムソン 文春さん、2ページにしてあげてください。でもあんまりこういうこと言うと逆に連載切られちゃったりするからね(笑)。

能町 そうですね、連載がなくなったらこんな頻度でコラム書かないですからね(笑)。やっぱ締め切りがあるから書けるんだよね。

サムソン そうなんだよね。私もね、紙の雑誌だと絶対書くんだけど。

能町 締め切りがしっかりあるからね。

サムソン ネットだとさー、締め切りあってないようなもんだからさー(笑)。