能町 あ、私、影響を受けた人、思い出した。私、松田洋子さんがすごく好きなんです。

松田洋子さんがカバーイラストを描いた「言葉尻」シリーズの4冊目『皆様、関係者の皆様』

サムソン 漫画家のね。

能町 松田洋子さんが、「SPA!」で、『秘密の花園結社リスペクター』っていうめちゃくちゃ毒の強い時事漫画描いていたんですよね、一時期。

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サムソン ツッコミを入れまくるっていう。

能町 そもそも松田洋子さんの漫画が好きで。デビュー作の『薫の秘話』から毒っ気がすごかったじゃないですか。

サムソン 私のちょっと好みっぽいおっさんが主役でね(笑)。

能町 そうそうそう。小さくてゲイでハゲてるおじさんが主人公っていうあり得ないデビュー作。

サムソン 私も思い出したけど、私、やっぱりリリー・フランキーにもちょっと影響されてる。文章書きとしてね。

リリー・フランキーさん(©文藝春秋)

能町 まさか俳優として大成して、カンヌのレッドカーペットを歩いたりするとは。

サムソン リリーさんのコラム、最高に面白かったんですよ。

能町 私は影響された人が思いつかないな。絞り出して松田洋子さんと、(ピエール)瀧さんと掟(ポルシェ)さん(笑)。

サムソン みね子は意外とオリジナルな人間だった(笑)。

能町 いや、誰かの影響を受けてるとは思うけど、自分であんまり意識していないのかもしれないですね。そんなに読書家でもないし。

サムソン 本買っても読まないよね。

能町 読まない。9割読まないね(笑)。

内容よりも文体が好き

サムソン うちにどんどん本が積み上がっていくという。

能町 そう、私、本買うのが趣味だから、読むのは趣味じゃないんで(笑)。あ、でもまた思い出した。中高のとき、パスティーシュ小説の清水義範さんが好きだったわ。

清水義範さん(©文藝春秋)

サムソン そうなんだ、意外。

能町 パスティーシュ小説ってモノマネじゃないですか。だから私、文体モノマネがいまだに好きなんですよね。

サムソン 私、リリー・フランキーさんも小田嶋隆さんも、内容よりも文体が好きなんですよ(笑)。みね子も多分、同じタイプ。

能町 文体がつまらないと読む気にならないんですよ。

サムソン 私も書くとき何よりも文体に気をつけてる。

能町 あー、わかるわ。

サムソン 文章削るのは嫌いだけど、推敲は結構好きでしょ?

能町 めっちゃ好きですよ。減らさなきゃって思って削るのは嫌だけど、シェイプアップは好き。丁寧語と常体を組み合わせたりするのもすごく好き。喋ってると色々思い出しますね。