シーツも体もびっしょり濡れて…全身が血塗れに
手術から3日目の退院の朝、シーツも体もびっしょり濡れているのに気づき、はてこれは何だろうと電気をつけると点滴の針が外れて全身が血塗れになっていました。
「うわ、なんぞこれ! ちょっと! 誰かーーっ!」
駆けつけた看護師さんはそれを見ても顔色ひとつ変えずに処置をしてくれました。
「タマニアリマス」
その後は1カ月間ゲストハウスで過ごし、腫れを取るケアや消毒のたびに病院から迎えが来てくれました。
テレビの前にベッドの背もたれを起こしてもたれかかる、それが安息の姿勢でした。口は閉じられなくて開けっ放しです。そこから血の混じった涎が牛のようにだらしなく流れて、何枚もTシャツを汚しました。
「眠れず、食べられない」ゲストハウスでの日々
切って固定された顎の骨がズレるので、横になって寝ることができません。
まるで動物のように術後1カ月はずっと座り寝しかできませんでした。やっと寝つけても腰が痛くてすぐに目が覚めてしまいます。浅い眠りは悪い夢ばかり見せました。
この頃は睡眠薬を使用していなかったので、眠れないのが本当に辛かったです。
そして、顎が痛くて何も固形物が食べられません。私は昔から食にあまり執着がなくて、だから食べられないことに苦痛を感じずに済みました。ほとんど食べずに過ごしていたら1カ月で10キロも痩せていました。お腹もへこみ、脚が長く見えるのが嬉しかったです。早く友達とコスプレをしたいと思いました。
ゲストハウスの部屋ではずっと漫画を読んでいました。あとは日本の友達に電話をしたり、術後のすごい顔を送りつけて怖がらせたり笑わせたり。
腫れが日に日におさまってくると、友達は自分のことのように喜んでくれました。
「めーたん、すごい! めちゃ可愛くなってる! あたしもお金貯めてめーたんと同じ病院でやる!」
韓国では何故か口の中にずっと鉄の味がしていました。もしや手術の後遺症かと不安になりましたが、病院からもらった栄養剤を飲んだら少しずつ回復していきました。
こんなに大変だったけど、手術をしたことに後悔は1ミリもありません。
帰国のとき、もう次の手術のことを考えていました。
お金を貯めて今度は鼻をやろう。
そしたらようやく、まともな顔になる。
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