ワニさんに…

 慌てた僕がとっさに口にした言葉は、「ワニさんにパックンと食べられてしまったんだよ」でした。

写真はイメージ ©アフロ

 娘はそれ以来、妻に「パパの小指をワニさんに返してもらいにいこう」と必死に訴えていたそうです。僕はそんな娘が愛おしくてしかたありませんでした。

 娘は誰に似たのかしっかり者に育ち、僕と歩くときは僕の服をしっかり握りしめて、僕が人にぶつからないように引っ張るようになりました。僕の喧嘩っ早い性格がよくわかっていたようです。そうして真剣な顔で僕を先導する姿に、娘の成長をひしひしと感じたのでした。

次の記事に続く 「娘のバレエもやめさせました」ヤクザ引退→会社立ち上げ→最初は順調だったけど…バブル崩壊で「借金まみれ」になった男が選んだ【あまりに哀しい選択】