度重なる逮捕の末、過酷なイジメが横行する新潟刑務所へ服役することになった元極道の佐藤智明氏。

 満期を迎え、愛する妻と娘が待つ我が家へようやく帰還したものの、出所した彼を待ち受けていたのは、過度な不安とストレスからパニック障害を患った妻と荒れ果てた自宅の姿だった――。

 自らの愚かさを痛感し、今度こそ家族のために堅気として生き直すことを誓った男。しかし、そんな彼を人生最大とも言える悲劇が襲う。新刊『先生は、元極道』(彩図社)より一部抜粋してお届けする。(全3回の3回目)

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元ヤクザで現在はNPO法人代表として講演やボランティア活動に励む著者。更生に至るまでには「大きな喪失」があった――(写真:筆者提供)

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逮捕→刑務所生活に

 30歳のころ、些細なことから僕は警察に捕まります。同業者とちょっとしたトラブルになったのですが、話をつけようとしたら相手が怖がって警察に駆け込み、恐喝未遂で逮捕されたのです。

 そのときは初犯だったこともあり、執行猶予(懲役1年6か月、執行猶予3年)ですぐにシャバに戻れたのですが、そのわずか3か月後、交通事故をめぐるトラブルでまたもや逮捕されてしまいました。

 裁判で再び有罪判決を受けた結果、執行猶予は取り消され、新潟刑務所に初めて服役することになりました。刑期は、このときの懲役3か月に以前の懲役1年6か月が加算され、1年9か月の実刑でした。

 刑務所は本当に酷いところでした。僕は最初、雑居房といって8人くらいが寝起きする大部屋に入れられました。