今度こそ幸せにするはずだったのに

 ベッドの周りには後輩などの身内が集まっていて、みんな暗い顔をしています。なぜか泣いている人もいました。

 わけがわからず、枕元にいた後輩に声をかけました。

 後輩は僕が事故を起こした、と言いました。

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「妻はどうなっているんだ?」

 僕が聞くと、彼は涙を流しながら説明してくれました。

 僕が妻の友人の家に行く途中、スピードを出しすぎて事故を起こしたこと。そして、一緒に車に乗っていた妻が死んでしまったこと。

 妻が死んだ……。

 僕はその言葉を聞いて、言葉にならないほどの衝撃を受けました。

 迷惑をかけ通しだった妻。

 僕は妻につらい思いばかりさせてきました。

 これからは……今度こそ、しっかりと心を入れ替え、妻が幸せだと感じてくれる家庭を作りたい。そう考えていた矢先に、僕は自らの招いた事故で妻を失ったのです。

 僕は右足を事故で複雑骨折していたため、何度も手術を繰り返しました。しかし、足の痛みはまったく覚えていません。魂が抜け出たみたいに気力が湧かず、ベッドの上でただぼんやりと日々を過ごしていました。

 そういう僕を支えてくれたのが、母と娘でした。