タイトル戦のおやつとファッション

――いい考え方だと思います。ところで、甘いものはあまりお好きではないのでしょうか。チョコレートが嫌いと聞いたのですが。

宮澤 いえ、生クリームとか好きですし、甘いものは食べます。チョコレートは好きではなかったのですが、食べられるようになりました。

――タイトル戦ではおやつも注目されますが、頼みたいものはありますか?

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宮澤 ……。タイトル戦でのおやつってどんなものがありましたっけ?

――定番はフルーツ盛り合わせでしょうか。倉敷近辺はブドウなどフルーツの産地としても有名です。

宮澤 フルーツ盛り合わせ! フルーツは好きなので頼んでみたいです。

――タイトル戦ではお召し物も考えなくてはいけません。どのような準備をされていますか。

宮澤 和服必須ではないので、ワンピースを何枚か購入しました。ファッションには詳しくないので、母とデパートに行って選びました。私は小柄なので、袖が余ったり、裾が長すぎたりで直してもらうこともたびたび。デパートで裾のフリルが可愛いワンピースを見たのですが、それだと裾を直せないから断念しました。

――対局でもイベントでも、ワンピースが多いようです。お好きなのですか。

宮澤 ワンピースなら上下つながっていて、コーディネイトを考えなくていいからラクなので。

以前は過保護だった母、期待しても熱くなることはなかった父

――確かにそうですね。お母様とはよくお出かけされるのでしょうか。

宮澤 今はもう実家を出て暮らしていて、そんなに機会はありません。私は生活力が低いというか、両親もそんなところを心配して以前は過保護なところがありましたけれど。

――生活力が低いというのは?

宮澤 不器用で折りたたみ傘がうまく畳めないとか、背中で蝶結びができないとか。料理も裁縫もするけれど、得意ではないです。でも、電車を乗り間違えて遅刻とか、そういう失敗はしてないです。

女流棋士申請をしてデビューする直前、両親と一緒に戸辺誠七段、飯島篤也指導棋士五段に感謝を込めて食事会を開いた(写真提供 宮澤春彦さん)

――将棋にとても熱心だったお父様も今回の挑戦を喜ばれていると思います。お父様に感謝していることはありますか?

宮澤 父は熱心ではあったのですが、期待して熱くなることはありませんでした。あちこちの大会に連れて行ってくれましたけれど、負けて怒られたことはありません。女流棋士になってほしいとも、大学に行ったのだから別の仕事についてほしいとも言われませんでした。女流棋士になりたいと私から言った時に初めて「いずれこうなると思ってたよ」とは言われました。私の気持ちを尊重してくれて感謝しています。