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有村さんは「乱れがない人」

――黒岩くんをめぐる三角関係にあるので、有村さん演じる末永聖に対してはかなりキツい言葉を使いますよね。

小野 「チャラチャラして」とか「淫行教師」とか、めちゃくちゃ言いますよね。本当は「何言うてんねん!」って思いながら演じてるところもあるんですけど、人って誰かを好きになりすぎると、ああやって攻撃的になってしまうのかな。そこは理解できるので、キツい言葉でもけっこう普通に言ってます。

 

――有村さんは事務所の先輩でもありますよね。どんな先輩ですか?

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小野 乱れがないというか……。

――乱れがない?

小野 あんなに多忙なスケジュールの中でも、疲れを見せないし、私を含め周囲の皆さんに優しいし、それでも役のことに一生懸命だし、すごいなと思っています。

――有村さんを最初に見たのはいつですか?

小野 意識して「先輩」って思うようになったのは『ひよっこ』。でも、朝は学校に行っていたから、実は全部見ていないんですよね……。今度DVD観なくちゃ。

 

お遊戯会のオーディションに合格するまで

――デビューされたのは、まさに『ひよっこ』が放送される2017年のこと。でも、どうして女優になりたいと思ったんですか?

小野 小学6年生のときにお遊戯会で『ライオンキング』をやることになって、仲のいい女の子ふたりと一緒にシンバ役に立候補したんです。そのときの先生が熱心な方で、公平に決めようってオーディションをやることになったんですけど、そのための練習がけっこう楽しかったんです。それまで私は地味というか、積極的に何かをするほうじゃなかったんですよね。でも、オーディションって聞いて、仲がいいからこそ他のふたりには負けたくないって気持ちも湧いてきて。なんか、いろいろと今までにない気持ちが芽生えて、ああ、お芝居って純粋に楽しいなって。

 

――人生初のオーディション結果は、どうだったんですか?

小野 見事合格して、主役になりました! ちょっと自分に自信がついた経験でした。

「あぁ、私どうしよう」って焦り始めた高2のとき

――それからずっとお芝居には興味があって。

小野 はい。それで高2になると、周りはみんな進路のこと考え始めるじゃないですか。「あぁ、私どうしよう」って焦り始めて。小6のときから女優になりたいって夢を温め続けてきたけど、ちょっと無理なのかな、現実味がないかなと諦めかけてもいたんです。そのとき、歌手を目指している親友の女の子に思い切って、女優になりたいって夢を話したんです。それがきっかけで動き始めたところはあります。

 

――オーディションに応募するとか?

小野 そうです。その子も歌手のオーディションに応募していたので、志望動機の文章を見てくれたり、応募用の写真を撮ってくれたり、いろいろと手伝ってくれました。