プロジェクトが上手くいかないプロセス
そして、経営陣でその執行を担当しているおっさんがたは、抱えているプロジェクトのテーマを決め、担当者を割り当て、人員や予算などのリソースを配分して、進捗を管理するわけなんですけど、これが本来のマネジメントであると言えるでしょう。
外資系と日本企業を見比べてみる機会が多く、私なりに整理していく中でこういうマネジメントの違いって物凄く肌で感じることが多いんですが、プロジェクトが上手くいかないプロセスってだいたい共通しています。
A 経営者が思いつきでプロジェクトを指示したり、現場への介入が酷かったりする
良くあるケースが、経営者の思い付きでプロジェクトが始まったケースです。
いきなり仕事が降ってきてプレイボールとなるわけですけど、何が嫌だって、意志決定者である経営者が、なんとなく漠然と思いついたことを部下に「やれ」と言い出すことが出発点で、その経営者がどんなイメージで「やれ」と言っているのかさっぱり分からないままプロジェクトがスタートしてしまうのです。
「どっち向いて仕事しているんだよ執行役員」という存在
その思いついたことは、たいていなんとか総研の偉い肩書の人たちが経営者向けのセミナーとかで「これからは人工知能ですよ!」とか「ビッグデータが日本経済を動かすのです」などと適当なことを喋った結果、インスパイアされてしまった経営者が自社の現場がどうであるのかを知らないまま「これからは全社員を人工知能エンジニアにする」とか言い出して爆弾が現場に投げ込まれ、大爆発し、死者が続出するわけです。
普通は、そこに執行役員が間に立って「大将、これはどんな話なんです?」と内容を仔細に聞き出してイメージを下にも分かりやすいように噛み砕いてくれないと現場は死ぬわけですが、経営者の立場が強く執行役員がイエスマンだったりすると、経営者の指示に「はい! かしこまりました!!」としか言わないので、いきあたりばったりな指示が乱発された結果、
比喩ではなく、本当に死ぬ例で言えば、先日現場が必死こいて徹夜して作り上げた某サービスがようやくプ