直木賞作家・姫野カオルコさんが東大生の強制わいせつ事件に着想を得た小説『彼女は頭が悪いから』が大きな話題をよんでいる。
「この事件は、スーパーフリーをはじめとする過去の集団レイプ事件とは、何かが違う気がしたのです。その違和感の正体を知りたいと思って、裁判の傍聴にも行きました。加害者たちは法的な裁きをすでに受けました。実在の彼らについて、また被害者についても、私が何か言うべきではありません。『彼女は頭が悪いから』は、この事件がおこったことをきっかけに、私が考えたことを小説にしたものです」
本作に感銘を受けたエッセイストの小島慶子さんの立案により、東京大学駒場キャンパスにてブックトークが開催される。
パネルディスカッションには大澤祥子氏(ちゃぶ台返し女子アクション)、瀬地山角氏(東京大学教授)、林香里氏(同前)、島田真氏(文藝春秋)が登壇する。
「“『学歴社会』と性差別”“性の尊厳、セクシュアル・コンセント(性的同意)”“『東大』というブランドとの付き合い方、向き合い方”などをテーマに、登壇者のみなさんとお話しする予定です。私は大勢の人の前で話すのがすごく苦手なのですが……司会の小島さんを含めて論客ぞろいなので、興味深い議論になると思います」
INFORMATION
姫野カオルコ『彼女は頭が悪いから』ブックトーク
12月12日(水)19時~21時
東京大学駒場キャンパス 21KOMCEE EAST 地下 K011教室にて開催
入場無料・事前参加登録不要