赤ら顔の石田明が、哲夫の胸ぐらをつかんだ。
「おまえがおらんかったら、おれらはもっと上におったんじゃ!」
すぐ横にいた芸人仲間の中尾健秀が慌てて間に入った。
「石田を止めようと思ったんですけど、逆に僕が哲夫さんに止められましたね。『ええから、ええから』って。『全部、吐き出させてやれ』って。石田は酒が弱いんで、もうべろんべろんになってて……」
2005年春のこと。大阪・弁天町の公園で、若手主体の劇場「baseよしもと」のメンバーである笑い飯の哲夫、千鳥の大悟、NON STYLEの石田ら5、6人が花見をしていた。その席で、相容れない関係だった石田と哲夫が衝突した。
細身で、白い衣装がトレードマークの石田が振り返る。
「哲夫さんとは、それまでにもいろいろあったんです。芸人がつまらないこと言ったら『おまえはNON STYLEか』みたいな言い方をされたり。居酒屋で飲んでいたとき、すだれ1枚を隔てて、向こうの席でずっと僕らの悪口を言ってたり。なので、その時は、酒の勢いもあって、爆発してしまったんです」
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
コメント機能も使えます
キャンペーン終了まで
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
22,000円一括払い・1年更新
1,833円/月
-
3年プラン
59,400円一括払い、3年更新
1,650円/月
オススメ!期間限定
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
有料会員になると…
世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!
- スクープ記事をいち早く読める
- 電子版オリジナル記事が読める
- 解説番組が視聴できる
- 会員限定ニュースレターが読める
source : 週刊文春 2022年3月10日号