追及された、義理の娘”A子”と男性の関係
2009年4月15日に開かれた大阪地裁の第2回公判で、A子さんが検察側証人として出廷し、次のように証言した。
「小5から高1の5月頃まで、暴力や強姦を週に1回はされていました。強姦されたのは、母が銭湯に行ってからでした。高校の先生に相談し、このことが解決した。母には慰めてもらうどころか、『アンタの顔は二度と見たくない』と言われました」
その翌日に開かれた被告人質問では、男性は主尋問で次のように答えた。
弁護人 娘との性的関係はありましたか?
男性 ありました。関係があり出してから、2~3年はありました。成り行きでセックスしました。決して強姦ではありません。
弁護人 月に娘とは何回セックスしてた?
男性 かなり多かった。場所は自宅、車の中、ラブホテル。
弁護人 あなたがラブホテルに誘ったの?
男性 とんでもない。合意のもとでした。
「母と弟を捨てて私と一緒に逃げてくれ」
弁護人 2人だけの秘密だと娘に言われたの?
男性 私に対して「処女を捧げたんだから責任を取ってくれ」「母と弟を捨てて私と一緒に逃げてくれ」と言われました。私とA子は養子縁組をしているので、「法律上、無理だ」と説明すると、A子は「このことを皆にバラす」と脅してきました。私はもう限界だと思い、妻の姉の家で土下座をし、「A子と肉体関係がありました」と謝罪しました。妻とおばあちゃんにもすべて話しました。妻には離婚されても仕方がないと思いました。
弁護人 この事件はいまだに娘から何か言われますか?
男性 時々。昨年も電話で言われた。A子は強姦だと言うが、私が合意のもとだと言うと、すぐに電話を切ってしまった。
弁護人 A子さんとは成り行きでセックスしたのですか? あなたは父親ですよね?
男性 どちらともなく、成り行きでセックスしました。妻とはA子が小1のときに再婚しました。A子が小学校高学年のときに、私たちの夫婦生活を見ていたと聞かされました。A子が中1のときにセックスしたと思います。A子は抵抗もしなかった。(そのときのことは)私もあまり記憶にない。
検察側の反対尋問で、「今回の状況、被害少女やその兄に対して、今どう思いますか?」と問われた男性は、「怒りが少しあります。元のようには戻らないでしょう。腹立たしい気持ちもあります。しかし、私はやっていないことですので、2人がまた一緒に住むことがあるならば、受け入れなければいけません」と述べた。
今から思うと、孫たちを思う祖父の愛情がにじみ出た言葉に見えるが、当時、そう考えた人間は誰もいなかっただろう。