昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

男性は義娘と……「強姦冤罪事件」が起きた背景には複雑すぎる家庭事情があった

被害者とされていた少女は、男性が再婚した妻の連れ子の娘

2019/01/22

genre : ニュース, 社会

追及された、義理の娘”A子”と男性の関係

 2009年4月15日に開かれた大阪地裁の第2回公判で、A子さんが検察側証人として出廷し、次のように証言した。

「小5から高1の5月頃まで、暴力や強姦を週に1回はされていました。強姦されたのは、母が銭湯に行ってからでした。高校の先生に相談し、このことが解決した。母には慰めてもらうどころか、『アンタの顔は二度と見たくない』と言われました」

 その翌日に開かれた被告人質問では、男性は主尋問で次のように答えた。

©iStock.com

弁護人 娘との性的関係はありましたか?

男性 ありました。関係があり出してから、2~3年はありました。成り行きでセックスしました。決して強姦ではありません。

弁護人 月に娘とは何回セックスしてた?

男性 かなり多かった。場所は自宅、車の中、ラブホテル。

弁護人 あなたがラブホテルに誘ったの?

男性 とんでもない。合意のもとでした。

「母と弟を捨てて私と一緒に逃げてくれ」

弁護人 2人だけの秘密だと娘に言われたの?

男性 私に対して「処女を捧げたんだから責任を取ってくれ」「母と弟を捨てて私と一緒に逃げてくれ」と言われました。私とA子は養子縁組をしているので、「法律上、無理だ」と説明すると、A子は「このことを皆にバラす」と脅してきました。私はもう限界だと思い、妻の姉の家で土下座をし、「A子と肉体関係がありました」と謝罪しました。妻とおばあちゃんにもすべて話しました。妻には離婚されても仕方がないと思いました。

弁護人 この事件はいまだに娘から何か言われますか?

男性 時々。昨年も電話で言われた。A子は強姦だと言うが、私が合意のもとだと言うと、すぐに電話を切ってしまった。

弁護人 A子さんとは成り行きでセックスしたのですか? あなたは父親ですよね?

男性 どちらともなく、成り行きでセックスしました。妻とはA子が小1のときに再婚しました。A子が小学校高学年のときに、私たちの夫婦生活を見ていたと聞かされました。A子が中1のときにセックスしたと思います。A子は抵抗もしなかった。(そのときのことは)私もあまり記憶にない。

 検察側の反対尋問で、「今回の状況、被害少女やその兄に対して、今どう思いますか?」と問われた男性は、「怒りが少しあります。元のようには戻らないでしょう。腹立たしい気持ちもあります。しかし、私はやっていないことですので、2人がまた一緒に住むことがあるならば、受け入れなければいけません」と述べた。

 今から思うと、孫たちを思う祖父の愛情がにじみ出た言葉に見えるが、当時、そう考えた人間は誰もいなかっただろう。