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セレッソはブーイングの中に愛があるクラブ

――チームに、クラブに魅力がないと、人はスタジアムに集まってこない。森島さんはJFLのヤンマー時代に入団して、セレッソひと筋。新社長が思うセレッソの魅力とは何でしょうか?

「それは間違いなく、“ファミリー”やと思うんです。セレッソ初代監督のパウロ・エミリオさんの口癖が“チームはファミリー”でした。選手もスタッフもサポーターも、みんな一緒やし、みんな家族。セレッソのサポーターは昔からめちゃめちゃ温かいんですわ」

――温かいと言いますと?

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「昔のセレッソはタイトルまであと一歩のところで勝ち切れない。サポーターからワーワー言われましたし、ブーイングもありましたよ。でもね、ワーワーの中に、ブーイングの中に全部に愛があるんです。何だかんだ言っても、いつも選手を後押ししてくれましたから」

――森島社長にとっても「ファミリー」という教えを大切にしてきたわけですね。

「何か色紙に言葉をくださいって言われると僕は決まって“チーム一丸”と書きました。みんなが一つになることがいかに大切なのかは、セレッソを通じて学んだことです」

 

高木も都倉もイケメン、今のセレッソはエグザイル系ですよ

――つい何年か前、セレッソはイケメン揃いで女性ファンが増えて“セレ女”なる言葉も生まれました。

「今も高木(俊幸)とか、コンサドーレ札幌から加わった都倉(賢)とかイケメンで、そのうえでプレーで魅力ある選手がウチにはいるなって思います。松田(陸)もキリッとしているし、木本(恭生)もだいぶあかぬけてきたかな。僕が現役のときは、コメディアン系が多かったんですけどね(笑)。イケメンとなると(柿谷)曜一朗、清武(弘嗣)は言うまでもないですけど、外国人選手もカッコいい。今はほとんどエグザイル系ですよ」

――森島社長は現役時代、ファンサービスを熱心に行なっていた印象があります。

「まあ時代が違いますよ。ファンサービスは丁寧にやったつもりですけど、極端なこと言ったら、僕らはサポーターの人たちの顔を覚えられるぐらい(の数)でしたから。もう何年前になりますかね、ロンドン五輪世代の選手たちが全国区になってスタンドの端から端までもういっぱいで、僕らの時代には考えられんことでした。セレッソの選手はファンサービスをしっかりやってくれていると思うし、SNSでも発信してくれるからアウェーにまで応援に行ってくれるようになりました。でももう一度、女性ファンの興味をうまく引き出せたらええなとは思いますよ」

現役時代、2002年の日韓W杯第3節・チュニジア戦で決勝ゴールを決めた