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漢字の国だけに、中国メディアの水準はあなどれない

■日本の新年号『令和』は中国という教師に対するどのような侮りが含まれているか(『環球時報』)
■日本の新年号は「日本の血統」か「中国の本質」か?(『新民晩報』)
■誕生した日本の新年号「令和」での「梅の花の宴」はどこであったの?(『澎湃新聞』)
■来たる「令和」時代の日本はどんな転機を迎えるか?(『環球時報』)
■「令和」が来た! 日本の新年号のなかには安倍のどんな「野心」が含まれているのか?(『中国捜索』)

 アクセス至上主義のウェブニュース記事だけに、一部の見出しには過激な表現もある。ただ、1番目の『環球時報』の記事を含めて、内容を読んでみると日本の元号制度や典拠について相当詳細な文化的考察がなされていたり、日本側の報道がしっかりまとめられていたりする。

 改元前からある程度の準備をしていたのだろうが、万葉集の説明をはじめ、よく短時間で異国の文化をここまで詳しく解説する記事が出せたなあと感心してしまうほどだ。漢字の国であるだけに、この手の分野における中国のメディア報道の水準はなかなかあなどれない。

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 総じて言えば、中国のメディアが注目していた視点は、元号に代表される日本の伝統文化に過去の中国がどのような影響を与えてきたか、また中国古典と日本の古典はどのような関係にあるかといった点である。日本でも同様だが、自国に引きつけた話題は、たとえ外国の話であっても注目を集めやすいのだ。

こちらは元号発表の翌日、4月2日の日本の新聞 ©AFLO