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 100万ドルのスマイルは健在だ。最新作『ベン・イズ・バック』で、ジュリア・ロバーツは悩める中年の母を演じているのだが、たまに笑顔のシーンがあると、相変わらずのパワーに衝撃を受ける。映画スターでありつつ実力派の役者でもある人は、ハリウッドでも稀。とくに女優の賞味期限は短いと昔からよく言われてきた。だが、彼女は、そんな伝説さえ切り捨てる。

「ある年齢になったらベルが鳴って『はい、あなたは退場』と言われるわけ? それはないでしょう。ただ、自分が幸運だったとは認めるわ。私はいつも、自分が本当にやりたい仕事をやらせてもらってきた。それも、30年も。それはとても長い時間よ」

『ベン・イズ・バック』も、強い情熱を感じる作品だった。タイトルにあるベンは、薬物依存症のティーンエイジャー。この問題は、ロバーツ自身の身近にも存在してきたものだ。コカイン所持の逮捕歴がある兄エリックとは、それが理由で険悪な関係に陥り、兄の離婚時には姪の親権を元妻が取れるよう肩を持った。異父妹も5年前に薬物の過剰摂取で自殺している。

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 映画の中でベンが依存するのは医師の処方箋による処方薬。スノーボードで怪我をして医師が大量の鎮痛剤を出したことがきっかけで依存症に陥った。これは誰にでも起こり得ることだけに、より大きな悲劇で、アメリカでは近年社会的な問題になっている。

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