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なぜトランプ大統領は天皇と雅子さまに「特別な思い」を抱いているのか

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2019/06/18

 5月末から6月上旬にかけて、トランプ米大統領夫妻は日本と英国を相次いで国賓で訪問した。伝統と格式を重んじる皇室と英王室に丁重に迎えられた同大統領夫妻にとって、感じるところの多い外遊だったのではないだろうか。

トランプ大統領夫妻を接遇される天皇皇后両陛下 ©JMPA

日本と英国訪問だけ、明らかに内容が違う

 トランプ大統領は2017年1月に就任してから、この6月初旬の英国訪問まで、計5カ国から国賓で招かれた。外国首脳の訪問形式には、国賓、公賓、公式実務、実務、非公式の5通りがある。このうち国賓が最も格式が高く、接受国は晩餐会をはじめ、さまざまなイベントを用意して厚遇する。

 しかし2017年11月に国賓で招かれた韓国、中国、ベトナムの3カ国は、韓国、中国、ベトナムの3カ国は、1泊、2泊、1泊の飛び石伝いの訪問となった。米ホワイトハウスのスポークスマンは「大統領の日程上の都合」としか述べなかったが、国賓訪問を1泊ですますのは異例だ。このため接受国は晩餐会以外のイベントを行う余裕はなかった。

 これに対して日本には3泊4日(5月25日~28日)、英国は2泊3日(6月3日~5日)と、明らかに先の3カ国に対する姿勢とは異なる。米韓、米中のギクシャクした関係から推し量ると、国賓訪問も、あまり気の合わない国や馴染みの薄い首脳とは早々に切り上げ、関係のいい国、気の置けない首脳とはじっくり付き合うようにも思える。

来日したトランプ大統領夫妻 ©JMPA

 さらに日英が先の3カ国と決定的に異なる点がある。それは、歴史と伝統と格式に彩られた皇室と王室を戴く立憲君主国であることだ。歴史が浅く、最長で2期8年で大統領が入れ替わってきた共和国の米国は、綿々と続く家系が政治から超越し、国民統合の役割を果たしてきたことにどこか憧れを抱いてきた。「特にトランプ大統領にはその傾向がある」と言われる。本来、外遊を余り好まない同大統領夫妻だが、皇室の日本、王室の英国は、「招かれて光栄な国」だった。特に日本は、新天皇と会見する最初の国賓という破格の待遇を与えられたからなおさらだ。