「兄への苦言」ともとれるご発言
そして2008年11月、秋篠宮の誕生日会見での「兄への苦言」ともとれるご発言は、その後も秋篠宮からの発信に注目が集まる一つのきっかけになったと言えるだろう。この年の2月、羽毛田信吾宮内庁長官(当時)は、天皇皇后の長女・愛子さまが皇居・御所を訪れる「ご参内の回数は増えていない」「ご発言を大切になさっていただきたい。両陛下も心配されていると思う」と発言しており、それに呼応した形となった。
◆2008年11月20日、43歳を迎える誕生日に際した記者会見
――また、今年2月に羽毛田長官が皇太子ご一家のご参内回数が増えていないと発言したことについて、どのように受け止められましたか。両殿下のご参内に対する考え方についても併せてお聞かせ下さい。
「羽毛田長官が今年の始めに発言したことは、参内の回数ということも言っていましたけれども、自分の発言したことを大切にしてほしいということ、それが一番の趣旨だったと私は理解しております。そのことから言うと、私も小さいことも含めて、あまりこれは言いたくはないのですけれども、いろいろと頼まれて…」
「安易に引き受けて、その後、間に合わなくて周りの人に迷惑をかけていることが、多々あるわけではありませんけれども、ときとしてあります。そのような自分自身のことを考えますと、自分が言った言葉を大切にするということは、私自身も心しておかなければいけないなというように思います。
それと参内についてということですけれども、私たちにとって参内ということは御所に行って、仕事の話ですとか、研究の話もあります。そのほか様々な話をする場と考えております。そして私たちの子どもたちが一緒に行っているときには、世代を超えた交流をする機会であるというように思っております。そのような中でそれぞれが、必要なことについて話をして、その事柄についてみんなで意見交換を行ったり、話合いをしたりする場所であり、そのような機会をこれからも大切にしていきたいと思っております」