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「元気ですか?」の語源と「体内時計」で読み取る正常なセックスとは――ヒトは何歳までセックスできるのか?

性交を成功させる「ゴールデンタイム」

note

 体内時計は男女共通である。その時間割を李さんに聞こう。

 

肥満は天敵 「体内時計」の調整から始まる生活改善

◎23時から午前1時 「胆」の時間

 胆は胆汁を貯蔵、排出し、胃の消化をサポートする。また、「胆力」という言葉の通り、決断や勇気という意思決定を司る感情の機能をもつ。

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「胆は男を示すものです。この時間にきっちりと睡眠をとって胆を休ませることで、男性のセックス寿命を延ばす大切な時間です。

 根来先生の研究では、23時から睡眠をとるのがベストであり、この時間からメラトニンというホルモンが最も分泌されます。メラトニンは深い眠りに導くホルモンで、睡眠中に体の自然治癒力を高めて、老化を防止する。寝ないと分泌が衰えてしまい、逆に眠れなくなってしまいます。このメラトニンの分泌により、成長ホルモンの分泌が促され、体内の新陳代謝が始まります」

◎午前1時から3時 「肝」の時間

「肝の機能を養う時間で、この時間にしっかり寝ていないと、肝臓の病気になります」

 成長ホルモンの分泌がもっとも多くなるのが、眠りが深くなるこの時間帯だ。成長ホルモンは全身の細胞を修復し、免疫を強化するとともに、脂肪を分解する。

◎午前3時から5時 「肺」の時間

 肺は呼吸を行い、気と血をつくる。

「心肺機能が大きく関与している時間で、肺疾患が発病するのは、この時間が多いと言われています。コルチゾールというホルモンが分泌されるのも、この時間帯です」

 コルチゾールは、脂肪やブドウ糖を分解する働きがあり、睡眠中に臓器のエネルギーとして消費されるため、痩せやすくするという。

◎午前5時から7時  「大腸系」の時間

 トイレに行く時間である。

◎午前7時から9時 「胃系」の時間

 朝ご飯を食べるのに適した時間。

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 また前掲の「臓器の当番時間」の図にある「脾」とは、養分吸収と運搬を担ういわば台所の機能で、肉づきの状態と口を支配する。また、考える力を発揮する。

「心包」も見慣れない言葉だが、心を守る機能があると考えられている。

 こうした体内時計を乱すと、西洋医学ではホルモンの正常な分泌を損ない、肥満を招くと根来氏は指摘している。肥満は勃起の大敵である。