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内視鏡が簡単に入るお尻は赤信号

 尿道、肛門、膣の括約筋を支配するのが、尾骨から繋がる陰部神経である。陰部神経は、便意をもよおしたり、排便や射精などの運動を行うと同時に、男女ともに性感覚をつかさどる。

「お尻の穴も動かせないのに、快感など得られないということです。つまり、男性は射精しても全身を貫くような本当の快感を得られていないことが多いし、女性もイクという状態にはなりにくい。セックスをしたつもりでいて、実はやっていないに等しいのです」

 排便時に腰が軽くなるような爽快感がなければ、陰部神経と括約筋がきちんと機能していないと思われる。

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 括約筋が衰えれば、排便する力が弱まり、老廃物が大腸にたまったままとなって病気のもとになる。

 また、尾骨から陰部神経まで血が通っていないと、EDになりやすい。大腸検査で内視鏡が簡単にズボッと入ってしまうような肛門は、赤信号というわけだ。

「生物にとって重要なのは、“要求の自己完結”なんです」と、寺門氏は話す。

「例えば、朝すっきり目覚めて、立派なウンコをして、お腹が空いたらご飯を食べる。あわよくば、素敵な人がいたら、仲良くデートをする。これだけ充実できれば、生物として完璧です。

 しかし、自分の要求通りに動けなくなると、更年期の人に見られるように、イライラが募り、嫁いびりや孫をいじめたりと、何かにつけて人のせいにする。でも、恨みつらみの対象となる相手を切り離したところで、不満は残ります。

 1日を楽しく闊達に動いて、疲れ切ったら熟睡するという、エネルギーの流れの収支がきちんとついていないからです」

あなたの骨盤はどういう状態?

 そのエネルギーの要となるのが、骨盤である。骨盤の中には、排泄や生殖に関わる器官がある。この骨盤がゆがんでいると、イライラしたり、顔や足のむくみとなったり、また色っぽさにも大きく関係する。

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 寺門氏によると、骨盤には2つのリズムがある。

 まず、1日周期だ。朝になると骨盤は蝶の羽根が閉じるように閉まっていき、仙骨と尾骨が後ろに反り上がり、寝られなくなって目が覚める。

 午後になると、骨盤は少しずつ開き、夜に向かって仙骨と尾骨が下がっていく。骨盤の開閉運動がスムーズにできれば、しっかり睡眠がとれて心も体もすっきりした気分になる。

「朝はお尻がキュッとすっきりしているので、ジーンズもはきやすい。これは骨盤が閉まっているからです」(寺門氏)