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「1万5000枚を超えないと解散」
――エイベックス時代は、シングルとアルバムを合わせて出荷枚数1万5000枚を超えないと解散というノルマが課せられて物議を醸しました。
レナ エイベックスではなく、事務所のアイデアだったんです。最初に聞いた時はめちゃくちゃ怒って「シングルが何枚売れているか知ってます?」と言いましたよ。シングルの平均売上が3000枚で、それも特典会で積んだうえでの数字ですからね。それがアルバムと合わせたとはいえ1万5000枚って「解散しろ」と言われているようなものじゃないですか。
ただ、相方に「達成できないと思う」と話した時、「でも、決まったんだからやるしかないよね」と返されたんですけど、普段通りの言葉なのになぜか刺さって。「相方がそう思っているなら」と心を無にして取り組むことにしたんです。その時の特典会はエグかったです。ひとり100枚で相方とランニングできる権とか、私と浅草花やしきで遊べる権とか、シングル1枚で1分電話できるとか。
――そういったことを今までやってこなかったから。
レナ 申し訳ない気持ちしかなかったです。電話している時間や花やしきにいる間はノルマのことを考えず、「今を楽しもう」という精神で進むしかなかった。あの半年くらいは生きている心地がしなかったです。
あの時をきっかけに離れたファンはだいぶいると思います。ライブの集客もガクッと落ちましたから。久しぶりに有料のライブをしたら、「普段の3分の1くらいしかチケットが売れていません」とスタッフから言われたんです。愕然としてTwitterで事実をつぶやいたけど、チケットは動かなくて。結果的に空回りになってしまいました。