アイドル戦国時代の先鞭をつけた『MUSIC JAPAN』「アイドル大集合」(NHK/2010年5月30日)にも出演していたバニラビーンズ。MCを務めていたPerfumeのように売れることを期待していたが、その願いは叶わなかった。
2018年10月6、7日のライブをもってユニットを解散する。その発表時、レナは「バニラビーンズを守りきれませんでした」とコメントした。
「守りきれませんでした」という言葉の真意とは、そして、古舘プロジェクトに所属して新たなスタートを切ったレナの今後を聞いた。(全2回の2回目/#1より続く)
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「ももクロ」はプロ意識が徹底されている
――『MUSIC JAPAN』「アイドル大集合」にもバニラビーンズは出ていましたよね。
レナ 当時、私たちみたいな2人組アイドルが活動できる場所は少なかったんですけど、アイラミツキちゃんやSaori@destinyちゃんと地下アイドルのイベントに出させてもらうことはあって。その中でピックアップされたのが私たちだったんです。レーベルがPerfumeさんと同じ徳間ジャパンだから出ることができた部分もあったと思います。事務所には売り込むノウハウもなかったので。
――『MJ』から最初の『TOKYO IDOL FESTIVAL』で、ももいろクローバーZが一気に上がっていく瞬間を近くで見ていたんじゃないでしょうか。
レナ TIFでは出番が近かったのでステージ横の階段から見ていたんですけど、お客さんの吸い込まれ方が全然違いました。ももクロさんは「いま、会えるアイドル~」という自己紹介をアイドルにもきっちりするんだけど、決して他のグループと馴れ合うことがなかったんです。自分たちの見せ方がわかっていて、プロ意識が徹底しているなと思いました。
――レナさんは好きなアイドルに東京女子流を挙げることが多かったですよね。
レナ 自分がアイドルになってからは「アイドル好き」を控えていたんですけど、『MJ』でまだ何色にも染まっていない女子流に惹かれてしまったんです。女子流のプロジェクトを立ち上げた佐竹(義康)さんはそれまで東方神起をやってきたけど、女の子グループはどうしたらいいんだろうという戸惑いはあったと思うんです。でも、それがよかった。
とくにひーちゃん(新井ひとみ)に出会った時は衝撃でした。幼い子が歌って踊ってるのを観て心が痛くなることもあるけど、ひーちゃんにはステージに立つべくして立っている芯を感じることができたんです。
――新井ひとみさんは個人として、もっと世間に届くべきだと思ってます。
レナ グループにいる間は爆発的に売れることって難しいんでしょうね。川栄(李奈)ちゃん(元AKB48)を見てもそうじゃないですか。女の子ってグループのためなら頑張ろうと力を出せるんですよ。でも、自分で自分を売り出すのはちょっとむず痒いところがあって。ももクロちゃんだって「グループとして上がっていこう」という意識があったから売れたと私は思うんです。