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――バニラビーンズをやってきて楽しかったことは?

レナ もちろん普通のライブも好きでしたけど、ショッピングモールでのライブが楽しかった。開放感のある空間で、私たちを知らない人たちも集まってくれる。車イスに乗ったおばあちゃんが手を叩いてくれる光景を見ると「音楽の力ってすごいな」と思えるんです。

――バニビと同じ時期にPASSPO☆やベイビーレイズJAPANといった近いキャリアのグループが解散しました。

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レナ PASSPO☆やベイビーレイズの曲が歌われなくなる、という悲しさはありました。でも、あの子たちは25歳前後だから解散してからも別の形でデビューできると思うんです。まだ歌いたかったら別のグループだって入れるはず。明るい未来があると思います。

「この年齢になって新たなキャリアを探るのは大変です」

――自分自身の再出発は大変だろうと。

レナ 20代を全部アイドルに費やしてしまったので、「次のキャリアって……」とは思いました。例えば1歳下の(遠藤)舞ちゃんは現在ボイストレーナーとして頑張っているけど、この年齢になって芸能界で新たな道を探ろうというのは正直大変ですよね。

――古舘プロジェクトに入ったので「しゃべりの仕事」を中心にやっていこうと考えているんですか?

レナ 「しゃべりの仕事」もしたいなと思いつつ、10年間走り続けてきたので、いまはゆっくり探していきたいです。生き急ぐことなく、着実に進んでいきたいなと。

――アイドルに関わる仕事も続けていきたいですか?

レナ そうですね。何に関わることができるんだろうと考えながら。今もアイドルのライブのMCをさせていただくことがあるんですけど、すでに「去年デビューしたのでバニラビーンズさんのことは知らないんですけど……」というアイドルの子もいて。

 

――時間の流れは早いですね。

レナ ただ、どっぷりアイドルに関わる仕事というよりは、ショッピングモールで知らない誰かを楽しませていた自分を広げるような仕事のほうが合っているのかなと思っています。 

 10年間付き合ってきたから「バニラビーンズのレナ」のことはよくわかるけど、個人としての「レナ」がどういう人間なのか理解することからはじめなきゃいけない。自分を探しつつ、今までの経験を活かした仕事ができたらなと思います。

写真=川しまゆうこ

#1から続く