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 たとえば、日本独自の規制に、生理用ナプキンの肌に触れる面は白くなければいけないというのがあります。だから、日本の市場には一度漂白しているものしか出回っていません。

 輸入するにも、生理用品導入の検査が厳しくて、認可に時間がかかります。バラ売りも、密閉されている商品の外の袋を破ると薬事法に触れてしまうので、断念しました。

 

――それだけ試行錯誤をしても、八方塞がりだったのですね。

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ハヤカワ 正直頭を抱えましたが、そこで、自分たちだけでやるのではなく、周りの人たちを巻き込みながらやろう、と方向転換しました。

 大きな成果があったのは、生理がある人向けに取ったアンケートです。1日で回答が6500件集まって、現時点では7000件分のデータがあります。

7000件のアンケート回答で気づいたこと

――アンケートからは、どのようなことが見えてきたのですか。

ハヤカワ 一番分かって良かったことは、寄せられてくる悩みに、既存商品で解決できるものが多かった、ということ。

 たとえば「ショーツタイプのものが欲しい」という声がありましたが、実はすでにあるんですよ。「流せる商品がいい」という意見もあったのですが、今はなくても、実は過去にあった。

――どちらも知らなかったです。

ハヤカワ 「むれる」という悩みも、ナプキンにこだわらなければ、実はむれない商品がたくさんある……そういった感じで、既存商品でも十分ニーズに応えられる、課題解決できることがわかったんです。

 

 

 当初は自社製品を開発することにこだわっていたのですが、アンケートの結果を見て、もしかして既存商品を適切に比較して、買える場を作るほうが重要なのかな、と。日本の生理用品って、もともと品質は素晴らしいので。そこから、セレクトショップを作る、という方向に舵を切りました。