――そのようにして始まったセレクトショップ「illuminate」は、7月29日まで青山ブックセンターで、7月31日から8月6日まで大丸梅田店でポップアップショップを出店する予定です。
ハヤカワ 注目してほしいアイテムは、月経カップですかね。店頭で手に取る機会がほとんどないので。顕著なメリットとしては、長時間つけられること。あとは、定期的に取り出して、中の経血を捨てればまた使えるので、換えを持ち歩かなくていいことでしょうか。
――ショップとしてのこだわりはなんでしょう。
ハヤカワ たくさんありますが、ひとつはショップバッグ。日々使っている生理用品が、レジに持っていくときについ隠したくなる、違和感のあるパッケージじゃなければな……と感じて始めた事業ではあるんですけど、現状、まだまだ違和感のあるパッケージが主流です。だから、入れる袋は必要だろう、と。でも、同時に、厳重に隠されると、なぜかこっちも恥ずかしくなるというか。
だから、少し皮肉の意味も込めて、紙袋を大きくしたものをショップバッグにしてみました。ショップバッグ自体を撮ってSNSにあげてくれる子もたくさんいて、今まで隠されてきたものを、逆にみんながこぞってSNSに上げてくれているというのもおもしろいな、と思っています。
既存のパッケージには必然性がある
――パッケージの話が出ましたが、今でもパッケージを変えたい、という気持ちはありますか。
ハヤカワ あります。でも、かといって既存商品のパッケージを一方的に批判する気持ちがあるかと言うと、それはありません。
というのも、既存商品のパッケージにも、必然性があるからです。生理用品のEC化率って1%を切っていて、ドラッグストアでの購買率が6割超えなんですよ。 生理用品のパッケージって、「多い日用」「夜用」とか大きく書いてあるんですけど、 お客さんが店頭で選ぶことを考えるとああいったデザインになる。
――なるほど。そう言えば、お店で購入すると紙袋で入ってくるものに、生理用品の他には避妊具と育毛剤がある、と読んだことがあります。コンドームもクセのあるデザインが多いですよね。ギラギラしていませんか。
ハヤカワ してますね(笑)。コンドームの箱のデザインは、ある意味、生理用品の正反対だと思いますよ。
前面がすごくすっきりしてて、デザインとして優れているものが多いんです。ギリギリ、どこの会社のものか、わかるようになっているくらい。機能性についての情報は、ほとんど全部裏面に入ってるんですね。