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前回と違う、今回選ばれた役者の基準は?

「前回と違い、タレント性重視で選びました。中にはコスプレイヤーとして既に有名な子や、映画に何本も出て注目されている子もいます。あとは、オーディションアプリで勝ち抜いた子も加えています」

 今回は平田オリザさんから“男子校版”の提供も受けた。

「オリザさんによると、『転校生』はカフカの『変身』をモチーフにしているそうですが、男子校版は中島敦の『山月記』がモチーフだそうなんです。2つの戯曲は、台詞はほとんど同じですが、そもそも同じテキストでやっても、演出家によって全然違う舞台になる奥の深い戯曲ですからね」

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『転校生』男子校版

 今回のチャレンジは?

「4年前は、観た人のほとんどから、すごくノスタルジックな気持ちになったと感想を頂いた。そういう風に作ったつもりはなかったんですが、教室の夕暮れや蜩(ひぐらし)の鳴き声がする懐かしい感じ、子どもたちがいる動と静の境を舞台上で描きたいな、と思います。

 あとはオリザさんが観に来られるので、中途半端なことはできない。前回以上に、変なことやってんねぇ、と言われなきゃいけませんね。

 そしてもう1つ――ここからまた、新しいスターが巣立って欲しいなと思います」

もとひろかつゆき/1965年生まれ、香川県出身。横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)卒業後、アルバイトを経て、ベイシスに入社。98年、株式会社ROBOT映画部に、2013年からは、株式会社Production I.G企画室所属。映画『亜人』『幕が上がる』監督、舞台『演劇入門』演出など。

INFORMATION

PARCO Produce公演 『転校生』男子校版&女子校版
8月17日(土)~27日(火)紀伊國屋ホール
脚本:平田オリザ 演出:本広克行
http://www.parco-play.com/web/play/tenkosei2019/