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連載クローズアップ

応募者2128名! 本広克行が語った舞台「転校生」オーディションの“選考基準“

本広克行(映画監督・演出家)――クローズアップ

『踊る大捜査線』シリーズの演出・監督や、アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』の総監督として知られる本広克行さんが、舞台『転校生』の演出を手がけるのは、2回目だ。

本広克行監督

『転校生』は劇作家・平田オリザさんの戯曲で、高校演劇のバイブル的存在。ある女子高の教室が舞台で、普段と変わりないある日、「朝起きたらこの学校の生徒になっていた」と言う転校生がやってくる、というストーリーである。登場人物は21人と多い。

「初めて観たのは現代美術家の飴屋法水(のりみず)さん演出の舞台。教室に1人おばあちゃんがいて最後は舞台がぶっ壊れていくんですが、解釈がアートすぎて何をやっているか全然わからない(笑)。ずっと興味があって戯曲を読んでみたら、それでもわからない。戯曲のページが上中下段に3分割されていて、舞台のあちこちで同時多発的に会話が進み、音が鳴る。まるで交響曲の楽譜みたいな戯曲なんですよ」

 2015年にパルコからの依頼で、初演の演出を受けた。女優は全員公募で選ぶ、という商業演劇としてはハードルの高い企画だった。

「オーディションでは、『これから女優としての経験を積んでいきたい』という意志を重視しました。演劇の新人役者って基本はノーギャラですが、プロとしてギャラも支払い、稽古も普通は安い公民館などでやりますが、ちゃんとした稽古場でやったんですよ」

『転校生』女子校版

 中には、その後大きく羽ばたき、今も映画や舞台で活躍している女優もいる。

 今回は前回の約1.5倍の2128名から応募があった。