1ページ目から読む
3/4ページ目
(4)「手足高温浴」で汗腺を活発にさせる
設定温度を下げすぎると外気温との差が大きくなり冷房病になる恐れがある。汗がかけなくなったり、自律神経のバランスを乱したりしてしまうのだ。
「汗がかけなくなると体内に熱がこもってしまいます。すると一気にⅢ度の熱中症を発症することもあります。冷房病になる人は熱中症体質なのです」(同前)
熱中症体質になってしまった場合はとにかく汗をかき汗腺を活発にさせることが重要だ。五味院長は「手足高温浴」という汗腺トレーニングを提唱している。
「膝から下の足と、ひじから先の手を43~44℃の熱めのお湯に浸ける入浴法です。年配の方は皮膚が弱くなっているので42℃くらいが安全です。15分くらい湯船につけておけば、汗腺機能が高まります。このトレーニングを2週間くらいやれば、全身の汗腺が活発に働くようになるのです」(同前)
汗をかいた際には拭き方にも注意をしたい。多くの人が乾燥したタオルやハンカチで拭いてしまうが注意が必要だという。
「皮膚が乾燥するまで拭くと蒸発するものがなくなり体温が下げられなくなってしまいます。次から次へと汗が出て脱水が進んでしまう。濡れたタオルで拭くなどして、皮膚が湿った状態を保って下さい」(同前)