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source : 週刊文春 2015年7月30日号

genre : ライフ, ヘルス

(5)素麺ではなく野菜たっぷりの鍋を

 食事も熱中症対策には欠かせない。一回の食事で摂取する水分はコップ2、3杯分にものぼる。食事をしっかりと摂ることで脱水症を未然に防ぐことができるのだ。ただ、夏らしいものだけを食べていれば良いというわけではない。

「夏場はさっぱりとした素麺などを食べがちですが、炭水化物ばかりではいけません。夏場でオススメなのは野菜のたっぷり入った鍋です。多くの野菜に含まれるビタミンEは血行促進効果がありますし、ビタミンCは鉄分の吸収を促進して毛細血管の働きを助けます。また肉や魚などの動物性たんぱくを食べれば代謝熱が出て体温が上がり汗をかきやすくなります。ミネラルを多く含むきのこ類を入れれば、汗で出たミネラルを補給できます」(同前)

夏こそ鍋を ©iStock.com

 夏場は風呂上りのビールが楽しみな人も多いだろう。しかしこれは厳禁だ。前出の谷口教授が警告する。

「ビールには利尿作用があり、汗をかいたお風呂上りの脱水状態に拍車をかける。水分をしっかり摂った後にアルコールを摂取するようにしてください」

 熱中症になったり脱水症が疑われる場合には経口補水液が水分補給に最適だ。経口補水液はブドウ糖や電解質が配合されており吸収速度が非常に速い。

「大量の水を飲むと食欲が失われ、かえって脱水を進行させてしまう恐れもある。経口補水液ならば体内に維持されます。脱水症の場合は1日500ミリリットル~1リットルを3日間飲めば大体改善されます。数百円で市販されていますから、冷蔵庫に2、3本常備しておけば安心です」(同前)

 熱中症は対策さえすれば予防ができる。知識をフル活用して猛暑に備えたい。