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特集2019年上半期の「忘れられない言葉」

「我々は選挙を控えている」元“裏番長”二階俊博幹事長コメントの見事な「そのまま感」

「我々は選挙を控えている」元“裏番長”二階俊博幹事長コメントの見事な「そのまま感」

歴代最長の「オモテに出てはいけないおじさん」へ

2019/08/14
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「我々は選挙を控えている」

「選挙を一生懸命頑張ったところに予算を付ける」

 あ、すいません、どちらも自民党の二階俊博幹事長の言葉でした。

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 前者は老後2千万円問題で金融庁に撤回を求めた際の発言。後者は参院選直前の業界団体の会合でのもの。

二階俊博氏 ©文藝春秋

 決して私は二階幹事長をお題にしたわけではなく、政治家と選挙についてよくわかる言葉を選んだらこの二つだったのである。

二階氏の発言は「そのまま」感の繰り返し

 どちらも共通するのは「そのまま」感だ。ホントに言っちゃうんだという底が抜けた感がある。

 しかし二階氏の発言はこの繰り返しなのである。

 たとえば幹事長就任以降のこの発言。北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて、

「大きな防空壕を造ることができるかできないか、対応していかなければならない」(2017年7月)。

「え、防空壕?」という多くの批判が ©文藝春秋