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令和時代の〝秋篠宮家警備〟を再考すべき

 政府関係者が語る。

「結局、公式訪問も『民間機で』という秋篠宮さまのご意向がある以上、山本(信一郎宮内庁)長官も、長官をサポートする西村(泰彦同庁)次長も、出過ぎた具申はしかねるということでしょう。

 秋篠宮さまはポーランドなど2カ国訪問の前の記者会見で民間機の使用による警備の問題について質問され、『警備は確かに大事かも知れませんけれども、それによって市民生活に何か不都合なことが起こる、それは避けたいなと思っています』などと答えられ、警備の強化にも政府専用機の使用にも否定的な姿勢を示されていましたから。

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 ただ、警察庁警備局長から警視総監となって退官した西村次長は、警察内部でも警備のプロ中のプロとして知られています。2000年の九州・沖縄サミットを沖縄県警本部長として指揮しており、前職は内閣危機管理監です。警備の機微を知り尽くしているにもかかわらず、最善策を具申できないのは、忸怩たる思いがあるはずです。事実上の皇太子の立場にある皇嗣となられても、警備面は平成時代の宮家としてのものを踏襲するという強いご意向の前に西村次長もなすすべがないということではないでしょうか」

国立博物館を見学され、報道陣に手を振る秋篠宮ご夫妻と長男悠仁さま 8月17日、ブータン・パロ  ©共同通信社

 秋篠宮さまは皇嗣となられて、秋篠宮家の住まいも、サポートする宮内庁職員の定員も旧皇太子家と同等となった。だが、皇位継承の重圧から一定の距離を置いて生活されてきた秋篠宮さまは〝宮家の宮さま〟としての自由度を維持するために警備などはフットワーク優先で平成時代に近いものを希望されているとされる。

 ただ、天皇陛下や秋篠宮さまの子供世代に男子皇族は悠仁さまただお一人だけしかおられない。その悠仁さまがいる秋篠宮家の警備が平成時代を踏襲したものでいいはずはないのではなかろうか。悠仁さまの中学校の机に刃物が置かれていた事件も記憶に新しい。令和時代の〝秋篠宮家警備〟について、再考することが必要なのではないか。