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“インスタ映え”するつゆ

 第一ストアの奥には志村製麺所という製麺屋さんがあり、「さかうえ」はそこから麺を仕入れている。麺切れの心配もない。すばらしい連携プレーだ。

 店主は茹麺を丁寧に箸で取り上げ、茹で釜のテボに入れた。そして、どんぶりをお湯で温めながら回し、程なく麺上げをして湯切りし、どんぶりに流れるように麺を入れていった。春菊天をのせ、やや小さな鍋からつゆをかけ、ねぎをちらして登場した。

 つゆは赤いムラサキのきれいなインスタ映えしそうなタイプである。見た目は「おくちゃん」と同じだ。

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「春菊そば」(400円)を注文。赤いムラサキのつゆが食欲をそそる。絶品の味である

 しかし、ひと口すすると、これが絶品の味だった。「おくちゃん」の時より、返しはやや控えめになり、口当たりがやさしいのだが、出汁はより十分に香る強さになっている。

 中島店主に聞くとおもしろい回答が返ってきた。

「おくちゃんの大将にかつお出汁はけちっちゃだめだよといわれていて、むしろ昔よりたくさんかつお出汁を使っているかもしれない」というのだ。

 そんな上質なつゆに春菊天をひたすと、ふわっとつゆを纏い、旨みが膨らんでいく。そばは茹で麺だが、つゆと天ぷらとのバランスは絶妙だ。

人気の「ひっぱりうどん」とは?

 人気メニューはかき揚げがのった「天ぷらそば」(390円)、「イカ天そば」(400円)、「ひっぱりうどん」(500円)だという。

「ひっぱりうどん」はあまり聞かないメニューだったので、どんなメニューか聞いてみると、山形の内陸地方にある郷土麺料理だそうで、それを参考に考案してみたという。そばでも作ってくれるというので、追加注文してみた。

「ひっぱりうどん」ってどんなメニューなんだろう、そばで注文することに