文春オンライン

大衆そば屋の異変「東京で“ゆで麺”を使う店が激減している?」――秋葉原の老舗で聞く

2019/10/15

若者に人気の「肉玉そば」

 そういえば、最近、給食などでおなじみの「ソフト麺」も目にすることが少なくなった。聞くとその生産量は随分減少しているそうで、販売を終了した製麺所も多いという。

 しかし、「川一」で久しぶりに「下町の方程式」の茹麺のそばを食べてみると、しみじみうまいと本当に実感する。茹麺文化はまだまだ健在、捨てたもんじゃないと確信する。

 最近は、若者が来て、「肉玉そば・うどん」(610円)を注文していくという。豚のバラ肉を炊いてそこに玉子を落とし、玉子の白身が白い雲状態になったら、そばにかけてアツアツでたべるという一品である。

ADVERTISEMENT

「肉玉そば」(610円)は若者に人気である

 最後に消費税の対応を聞いてみた。そば・うどんを20円上げたそうで、天ぷらは従来通り。ただし、イカ天はスルメイカが暴騰しているそうで70円ほど値上げしたそうである。

 昼下がりの午後、台東区秋葉原の下町の「川一」で、下町の方程式の味を楽しむのもなかなかよいものである。

写真=坂崎仁紀

INFORMATION

川一

 住所   東京都台東区台東1-2-7

 営業時間 月~金 7:00~16:00

 定休日  土日祝
(土祝は不定期で営業あり)

大衆そば屋の異変「東京で“ゆで麺”を使う店が激減している?」――秋葉原の老舗で聞く

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー