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《佳子さまは公より私?》公務へのご姿勢から見た「内親王というお立場」の重みとは

2019/10/10

source : 週刊文春デジタル

genre : ライフ, ライフスタイル, 社会

女性天皇容認論が巻き起これば「眞子天皇」もあり得た?

 佳子さまはこれまで、自由を大いに謳歌してこられた側面がある。秋篠宮さまも皇長孫や皇太子として育ってきた天皇陛下と比して、次男という立場から皇位継承の重圧とは遠いところで自由に生活をしてこられた。事実上の皇太子の立場となられてもその自由度を一定程度担保するために、「皇太子」の称号には首を縦に振らず、「皇嗣」の称号に落ち着いた。つまり、天皇陛下を民間でいうところの代表取締役社長に例えるなら、天皇陛下に次ぐ副社長ではあるが、代表取締役副社長ではなく、重責を伴う代表権がない副社長という立場を選んだともいえる。

 眞子さまは天皇時代の上皇陛下の初孫であり、愛子さまが生まれるまでは、女性皇族ではあるものの、広い意味での「皇長孫」だった。男女平等が叫ばれるなか、愛子さまが生まれなければ、早い段階から女性天皇容認論が巻き起こり、眞子さまにお鉢が回ってこないとも限らなかった。また、皇族が減少し続けるなかで平成期に浮上した女性宮家創設問題では、「女性宮家創設の暁にはぜひ初孫である眞子さまには、皇室に残っていただきたい」という声は国民の間にも少なからずあった。

9月18日、オーストリアのブリギッテ・ビアライン首相を表敬訪問された佳子さま(ウィーン) ©共同通信社

「次男と次女」という意味で似ている秋篠宮さまと佳子さま

「結局、佳子さまは女性宮家創設の問題でも埒外にあり、自由だったのです。渦中にあったのは愛子さまと眞子さま。しかも秋篠宮家は皇太子家とはならずに皇嗣家となったことで“一(いち)宮家”としての自由が担保され、佳子さまも宮家の次女という皇統の問題とは一切関係のない立場を維持されているのです。

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 秋篠宮さまは平成時代、上皇・上皇后両陛下の代弁者として皇室のあるべきお姿を発信されてきました。そのことで、子供時代のやんちゃなイメージを払拭されたと言われています。ですが、秋篠宮さまが2014年の誕生日会見で佳子さまについて『私とちょっと性格も似ているところがある』と述べられたように、長男や長女としての重圧とは一線を画されてきた次男と次女という意味で、やはり秋篠宮さまと佳子さまは似ている部分があるように感じます。佳子さまのお姿を通して秋篠宮さまを改めて見ると、根本的にはやんちゃだった昔とお変わりになっていないのではないでしょうか。そうしたやんちゃな部分を、佳子さまも受け継がれているように感じます」(同前)