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携帯の電波は入らない、猿がお湯を舐めにくる……それでも浸かりたい“エクストリーム温泉”

携帯の電波は入らない、猿がお湯を舐めにくる……それでも浸かりたい“エクストリーム温泉”

白山麓の“エクストリーム温泉”その2

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噴泉塔がめちゃくちゃデカい

 お湯を楽しんだ後は、いよいよ噴泉塔とご対面だ。

噴泉塔
噴泉塔を撮影するカメラマン

 でかい! 話に聞いていた通り、1メートル近くもある。編集部一同、大興奮。

「2、3年前まではここまで高くなかったねえ」(平田さん)

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 噴泉塔とは、お湯の噴出口の周りに、空気に触れて固まった温泉成分が蓄積し、塔状になったもの。大きいものが珍しい理由がある。

「噴泉塔って、高くなればなるほどお湯の出が悪くなっちゃうんですよ。で、てっぺんからお湯が出なくなるとポキっと折れちゃう。ここまで成長するのは稀ですよ」(平田さん)

まだてっぺんからお湯が出ている

 この噴泉塔も、ここ最近お湯の出が悪くなっているという。もしかして、数年後には見られなくなるかもしれない。

 あたりを見渡すと、あちらこちらでお湯が噴き出しているのに気づく。冒頭の「そのへんの川でも石をめくると湯が湧いてきた」という発言にも納得だ。

あちらこちらから温泉が湧いている

 滝に、お湯に、噴泉塔。大充実の「親谷の湯」だが、びっくりするのは入場料などが一切かからないということ。「ホワイトロード」の通行料さえ払えば、出入り自由。まさに霊山でありランクCの活火山でもある、白山の恵みだ。

取材協力=白山ろくスローツーリズム研究会
写真=山元茂樹/文藝春秋

中宮温泉 にしやま旅館

〒920-2324  石川県白山市中宮ク5-1-12
TEL/076-256-7219
https://www.nishiyamaryokan.jp/
室数:17
料金:客室(新階)14450円~、客室(旧階)11150円~
風呂:露天風呂2・内風呂2
泉質:ナトリウム塩化物炭酸水素塩泉
※4月下旬~11月下旬までの限定営業

親谷の湯

「白山白川郷ホワイトロード」内の「蛇谷園地駐車場」よりアクセス可能。利用可能期間は6月上旬から11月10日まで、利用可能時間は6月から8月が7時から17時、9月から11月が8時から16時。お問い合わせは白山林道石川管理事務所まで(TEL/076-256-7341)。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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