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深すぎる「沼」 プロ向け工具メーカー「マキタ」の掃除機を推すこれだけの理由

深すぎる「沼」 プロ向け工具メーカー「マキタ」の掃除機を推すこれだけの理由

強力バッテリーが「災害への備え」として抜群の性能を発揮する

2019/11/25
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災害への備えに「マキタ」が評価される理由

 先述したマキタの膨大な製品群には、電動工具だけでなくインフラがダウンしたときに役立つ製品もあります。中でもスマホへの充電を可能にするUSB用アダプタが優秀だと評価が高く、18V・6.0AhバッテリーではiPhone6Sを約12回充電可能とメーカーはうたっています。

18V・6.0Ahのバッテリー

 そのほか、ライト、ラジオ、扇風機をはじめ、「ワークマン」で一時売り切れが続出したという「空調ウェア」ももちろんあります。マキタ製品をすでに持っている人であれば、こうした製品を買い足すだけで災害に備えることができるのです。

マキタシステム最初の候補に掃除機

 マキタシステムを取り入れたいけれど、DIYもキャンプもしない――そんな人には、掃除機という選択肢があります。掃除機は駅やビルの清掃で使われていることが多く、性能についてはお墨付き。プロ向けだと背負い式タイプが主流ですが、家庭用ならコードレススティック掃除機が第1候補です(以下、マキタでの正式名称「充電式クリーナ」と記述)。

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CL281FDFCW」からバッテリーのみ18V・6.0Ah(右中:BL1860B)へ変更した全パーツ。ブラシレスモータ採用の最上位モデル本体(上:CL281FDZW)と標準付属品のノズル・ストレートパイプ・サッシノズル(下)、充電器(中央:DC18RF)、ロック付サイクロンアタッチメント(左:A-68856

 なぜ充電式クリーナなのかというと、掃除機が日常的に使う家電であることが第一の理由。災害への備えは、生活の中に組み込むことがとても重要なのです。

 例えばスマホの充電でいえば、常に満充電のモバイルバッテリーを持ち歩いているヘビーユーザーならそれで事足りるかもしれません。費用面でも、マキタの充電システムよりかなり安価に備えることができます。しかしバッテリーは自然放電するため、災害用として“一応”用意しておくというケースだと、数か月ごとに満充電するマメな性格でなければ、肝心なときに機能しないこともあり得るのです。その点、頻繁に使う掃除機であれば、バッテリーが充電された状態を自然に維持できます。

 もう一つの理由は単純にコストパフォーマンスの問題で、バッテリー単品で購入するとかなり割高です。バッテリー&充電器がセットになっている充電式クリーナを入り口に、災害対策の製品を個々に追加していくのが効率的な沼のハマり方なのです。