脳の血管を拡げてしまう中華料理
そして、さらに気をつけたいのが中華だと言う。
「中華料理では、うま味調味料が多く使われますが、これもまた脳の血管を拡げてしまう元凶です。欧米では、中華料理を食べ始めると1時間もしないうちに頭が痛くなり、食事の途中でも帰ってしまうような人々のことを『Chinese restaurant syndrome(中華料理店症候群)』と呼んでいます。こうした食材や料理は、絶対にNGというわけではありませんが、気圧が下がってきたときや月経の前後など、脳血管が拡張しやすいときには避けるようにし、普段も一度に食べる量や食べる回数を控えるようにしていきましょう。
慢性的に頭痛がある人は、和食がおすすめです。和食には、魚介類や大豆製品など、神経細胞の異常な興奮を抑えることで片頭痛に予防効果のあるビタミンB2や、脳血管を安定させる効果のあるマグネシウム、さらに食物繊維を多く含む食材が揃っています。また、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインには、血管を収縮させる働きがあるため、片頭痛対策に役立ちます。『痛くなりそう』と思ったときに早めにカフェインを摂ることは、予防手段のひとつとして覚えておくとよいでしょう」
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いわゆる「慢性頭痛」は三つに分類できるという。あなたの頭痛はどのタイプだろうか。各タイプの特徴を詳細に紹介した清水医師のインタビュー「脳の『過剰な興奮』が痛みを起こす」は、「文藝春秋」12月号および「文藝春秋 電子版」に掲載されている。
頭痛 脳の「過剰な興奮」が痛みを起こす