航空祭と言えば、まず思いつくのが航空自衛隊のブルーインパルスだろう。ハートに矢が刺さった『キューピッド』、6つの輪で桜を描く『サクラ』など、スモークを用いた壮大で美しい演技に魅了された方も多いはず。しかしその絶大な人気ゆえに、近年の航空祭は身動きが取れないほど混雑し、足が遠のいた航空ファンも少なくないだろう。
そんなアナタにオススメしたいのが、海外の航空祭。海外だからと恐れるなかれ。一歩足を踏み入れてしまうと、国や言葉の違いも気にせず足しげく通ってしまうほど魅惑的な世界があなたを待っているのである。
〈海外航空祭の魅力〉
1)混まない
2)近隣住民に配慮する必要のない絶好の立地による派手なプログラム
3)日本にはない機種や面白い塗装が拝める
4)1日中ひっきりなしに展示飛行が続くのでコスパが良い
5)来場客が殺伐としておらず皆優しい
先月アメリカ・ラスベガスで開催されたネリスエアショーを例に、上記魅力をお伝えしよう。
金曜仕事終わりにラスベガスへ出発
ネリスエアショーとは、アメリカ・ネバダ州に位置するカジノで有名なリゾート地ラスベガスで11月第2土日に開催される航空祭だ。近年は予算削減により不定期開催となっているため、スケジュールは公式サイト(https://www.nellis.af.mil/Aviation-Nation/)で確認するといい。
日本からラスベガスへは直行便がないため、最短ルートでロサンゼルスやサンフランシスコを中継して行くこととなる。金曜の仕事終わりに飛んでも金曜中にラスベガスに到着するため、土日の航空祭に間に合うアメリカとの時差は有難い。
ラスベガスと言えばご存知カジノ。飛行機から降りると空港ターミナル内に設置された大量のスロットマシンが視界に飛び込んでくるため、到着直後からここがラスベガスであることを強烈に認識させられる。もちろん飾りではなく本物のスロットマシンなので、21歳以上であれば飛行機から降りた瞬間からゲームを楽しむことができる。
ラスベガスはカジノだけではなく、シルク・ド・ソレイユをはじめとする一級のエンターテイメントショー、炎の料理人ゴードン・ラムゼイといった話題の有名レストラン、グランドキャニオン等の国立公園など、1粒で3度も4度も美味しい観光地だ。せっかく海外に行くのであれば航空祭以外も同時に楽しみたい。ラスベガスならそんな要望も叶えることができる点でも魅力的だ。
ちなみに他イベントや展示会と被ると宿泊代が一気に跳ね上がるため、ホテルは早めに押さえておくといい。今年は45,000人が参加するロックンロールマラソンと日程が被り、宿泊代が跳ね上がるだけではなく、道路が封鎖されたマラソンコース周辺のホテルを押さえた人は航空祭会場からホテルに戻るのも一苦労だったらしい。