〈Combined Arms Demo〉
ロシア機を模した塗装で敵を演じるF-16アグレッサー(仮想敵機)と、アメリカ軍を演じるA-10、F-35A、F-22ラプター、F-15、F-16による空戦や地上攻撃のデモ。いかにもロシア機といった露骨な塗装のアグレッサーや、湾岸戦争などで活躍した堅牢さから人気のA-10攻撃機に、航空ファンは大興奮。特に、制空権を確保するためにフレアを吐きながら疑似空戦を行った後、高速で低空から侵入して地上目標を撃破するA-10の姿は、まるでエースコンバット(バンダイナムコエンターテインメント)さながらだ。
〈Heritage Flight〉
アメリカ軍最新鋭のステルス戦闘機F-35と、朝鮮戦争などで活躍した1940年代後半のジェット戦闘機F-86セイバーの編隊飛行は、航空機の保存が盛んなアメリカだからこそ実現する夢の競演。航空機ファンは涙せずにいられなくなるプログラムだ。F-86は航空自衛隊でも運用され、かつてブルーインパルスとして1964年に国立競技場の上空に五輪マークを描いた機体としても有名なだけに、生きている姿を見られるのは感慨深い。
〈F-35 Lightning II〉
航空自衛隊がF-4戦闘機の後継として導入を進めているステルス戦闘機。その形状からメタボ呼ばわりされている戦闘機だが、見た目とは裏腹にジェット戦闘機らしからぬ機敏な舞いを見せる。日本の航空祭ではまだ展示飛行の機会が少なく、縦横無尽に飛び回るF-35を見られるのは海外航空祭の醍醐味であり、離陸直後のひねりからの急上昇は航空ファンの兄貴達が「うおおお!」と野太い声を上げるほどだ。
航空祭2日目、F-35の展示飛行を終え拍手喝さいの中パイロットがクールにコックピットから降りる際、梯子から足を滑らせた瞬間を押さえたのが次の写真。エリートパイロットも案外ドジっ子だ。