1ページ目から読む
5/5ページ目

夜の新宿発「海老名行き」、かなり乗客が降りた意外な駅

 都内で2件の用事を済ませて、西新宿で友人と食事して、帰りもJR・相鉄直通線に乗ってみた。新宿駅21時35分発の普通「海老名行き」。この時間帯、新宿駅2番線ホームは相鉄線直通専用になっているようだ。誤乗防止の面で良いこと。JR東日本は頑張っているな、と思う。

 帰宅ラッシュのピークを過ぎていたせいか、乗客は少なめ。新宿始発だったから、入線している電車に友人2人と横並びで座れた。発車時は座席が埋まり、立ち客は各扉の周辺にいた。つまり、今朝の海老名発と同じ程度だ。走行中、車内アナウンスは相鉄線直通を何度も案内した。埼京線内は順調に乗客を増やしていき、武蔵小杉あたりで吊り手もすべて使われる程度になった。

 武蔵小杉でかなり降りる。住民も多いし、ここで横須賀線や湘南新宿ラインに乗り換える人も多いだろう。先の長い通勤客にとって、新宿始発で空いているJR・相鉄直通線はありがたい存在だ。そして、武蔵小杉で降りた数の半分くらいの人が乗った。座席がすべて埋まるくらいの人数だ。意外なことに、その半分くらいの人々が羽沢横浜国大駅で降りていく。この駅周辺の人か、あるいはバスに乗り換える人か。

ADVERTISEMENT

羽沢横浜国大駅にて、相鉄車両の並び ©︎杉山淳一

相鉄ユーザーの乗りこなしは見事だ

 私たちの乗った電車は、JRのE233系だった。私は行きもE233系だったから、相鉄の電車に乗りたい。そこで羽沢横浜国大駅で降りて20分後の電車を待った。その電車からもかなり降りて、車内は空席も多数ある。

 次の西谷で横浜からの快速を待ち、先に発車する。西谷からこちらに乗り換えるお客さんは多く、座席が埋まって立ち客もまばら程度になる。ただし二俣川でほとんど降りて、いずみ野線の各駅停車に乗り換えた。行きでも感じたけれど、相鉄ユーザーの乗りこなしは見事だ。

 大和で残った客のほとんどが降りていき、海老名駅に23時02分着。私の車両は2人だけだった。この2人は直通客ではないと思う。新宿から海老名まで、たいていの人は小田急の急行に乗るだろうから。疲れていればロマンスカーに座って帰ることもできる。

 海老名~新宿間は小田急のほうが早くて安い。しかし、両駅以外の駅を利用する人にとっては、乗り換えなしのJR・相鉄直通がラクだ。今後、沿線の人々がどちらを評価するか。キーワードは「定期券の切り替え」と「生産緑地の期限」。半年後にもう一度観察してみたい。