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相鉄線の設備とダイヤは良くできている

 快調に走りすぎたせいか、次の停車駅、大和の手前で一旦停車。先行する急行に追いついてしまったようだ。大和で数人降りて、10人以上乗った。小田急江ノ島線との乗換駅だ。プラットホームには、この電車を見送る人もいる。大宮行きには興味がなく、次の急行を待つ人だろう。しかし列ができるほどではない。

 瀬谷を通過し、ここで先行する急行を追い越した。次の停車駅は二俣川。7時40分着予定だけど、また先行する各駅停車に追いついて一旦停車した。徐行が続き4分遅れ。停車時間に余裕があるようで、1分取り戻して3分遅れで発車した。ここではいずみ野線から来た通勤特急横浜行きが待っていて、こちらの2分後に追いかける。

 二俣川では8割ほどの人が降りて、その半分くらいの人が乗った。やはり横浜方面に向かう人が多かった。逆に、ここから乗ってきた人は、いずみ野線方面から新宿方面に向かう人、あるいは西谷まで乗って、さらに早く横浜に着きたい人だ。いずれにしても、すべて同じプラットホームの対面で乗り継ぎ可能で、相鉄線の設備とダイヤは良くできている。

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海老名駅の案内表示。もっとも早く着く列車が解る ©︎杉山淳一

横浜方面と新宿方面に混雑が分散された

 相鉄線のダイヤと言えば、特急も急行も二俣川から横浜までノンストップという思い切った設定だった。「郊外と横浜を直結する列車」を独立させて、横浜から近距離の客と遠距離の客を分離していた。良案だと思ったけれど、今回のJR直通ダイヤ改正で、列車種別は複雑になった。JR直通線が分岐する西谷駅に特急が停まり、横浜方面とJR方面の乗り換えに配慮した。ただし急行は基本的に西谷を通過する。

 二俣川と横浜を直行する便を残しつつ、通勤時間帯の通勤急行は鶴ヶ峰と西谷に停まる。通勤特急も鶴ヶ峰に停まる。ややこしいけれど、利用者から見れば、優等列車で目的地に近い停車駅まで進み、そこから各駅停車に乗り換えれば、目的地に最も早く着く。各駅停車のみの駅から乗る場合は、とりあえず各駅停車に乗り、急行停車駅で後続の特急・急行に乗れば最短時間で出勤できる。それだけの話だ。

「ヨコハマネイビーブルー」と呼ばれるカラーリング ©︎杉山秀樹/文藝春秋

 西谷に着いた。こんどは先行列車に詰まらない。西谷駅はプラットホーム2面、線路4本の構造となり、外側の線路がJR直通方面、内側の線路が横浜方面となった。先行する各駅停車は内側の線路に入っている。横浜へ行く人がごっそり降りると思ったけれど、意外と乗降は少ない。数人が降り、同じくらいの人数が乗った。