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賛否両論だった『トイ・ストーリー4』との共通点

 正直なところ、クリストフの熱唱以外はなんだか弾けなかった『2』。その要因は、やはり『1』に製作総指揮でガッツリと関わっていたジョン・ラセターの不在ではなかろうか。当初は悪の女王だったエルサのなかに異形としての哀しみを見出して立ち位置を変更させ、彼女の葛藤や苦悩を解放する曲「Let It Go~ありのままで~」をロバート・ロペスとクリスティン・アンダーソン=ロペスの作曲家夫婦に書かせた大黒柱である。セクハラ問題でディズニーを去ることになったとはいえ、彼に代わる太くて固い“柱”はそうそういない。このことは、途中で離脱せざるをえなくなった『トイ・ストーリー4』(19)が賛否両論を巻き起こしたことでも明らかだろう。

 現在はスカイダンス・アニメーションのトップとなったジョン・ラセター。『1』でアレンデールを飛び出したエルサを追いかけたアナのように、ディズニーかピクサーの誰かが彼を連れ戻してくれないものだろうか?

『アナと雪の女王2』ワールドプレミア ©AFLO

 筆者が鑑賞した回の終了後、エルサ風ドレスを着た幼い女の子がえらく楽しげな様子で両親に感想を伝えているのを見た。グダグダと書いてしまったが、子供たちが喜んでいたらそれで万事OKな気もした。