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5 以前に比べ、金銭感覚が変わった

「無計画に使ってしまうケースが多いようです。親の通帳を見たらほとんど残っていなかった、という話もよく聞きます。何を買ったのか、何に使ったのかよく覚えていないこともある」

 親の通帳を見るのは、子といえど難しい。が、将来のシミュレーションとして相続の話をしてみるなど、どこかで一度機会をとらえ、財産状況を確認したほうがいいだろう。

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6 些細なことで、すぐ怒り出す

「これは前頭葉機能低下の前段階であることが多い。感情のコントロールが出来なくなっているのです。

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 理性、理屈が通らない上に『なんでそんなことで』ということで怒ってしまう。

 どうも・地雷言葉・があるようです。知り合いの名前とか、なにかキーワードを聞いた途端、『そんな話するんじゃない!』と怒り出します」

7 運転が危なっかしく、車に小さな傷がいくつもある。もしくは事故を起こした

「昼間に車をよく観察してください。電柱などにガツンとぶつけた大きな凹みではなくとも、擦り傷だったり、ボコボコとした傷が複数あるケースが多い。おそらくはスーパーの駐車場や狭い曲がり角などでぶつけているのに、気がついていないのです」

 それを指摘しても、止めている時にぶつけられたんだ、などと言い訳することも。車を手放す、免許の返納など、真剣に話し合うべき時かもしれない。

8 髭をそらない、化粧をしないなど、以前に比べて身だしなみを気にしなくなった

9 家の中でぼーっとしていることが増えた。外出が減った

「どちらも気力の問題です。以前はよく出かけて友達とおしゃべりしていたのに、ぼーっと1日中テレビを観ている。出かけないので身だしなみも気にしなくなり、引きこもりがちになってしまう」

 こうした生活を続けていると、うつ傾向になりやすくなるという。高齢者のうつは認知症発症のリスク要因のひとつだ。