報道番組というパッケージを大事にしながらボケる有田さん
――そして番組の肝はキャスターの有田哲平さんですよね。
名城 報道番組というパッケージを大事にしながらボケるって、見るのは面白いけど、出演者としてやりきるのはすごく難しい要求だと思うんです。それを有田さんは最初から見事に形にしてくれました。
そこから徐々に番組を「有田さんに合わせて」作ろうと、どんどんコント要素を入れて進めていきました。
――企画段階で有田さんとも結構話されるんですか?
名城 そうですね。『脱力タイムズ』は隔週で1日2本撮り。それまではずっと企画を練っています。まず、だいたい収録の1ヶ月前から企画の検討を始めて、僕らと優秀な作家さんとで話し合った題材をまとめて収録終わりに有田さんにお見せします。
『脱力タイムズ』ではゲストに俳優さんをお招きすることが多いんですが、「あの俳優さんは『しゃべくり007』でこういうこと言ってたから、この方向性で攻めてみてもいいかもしれない」とか、「こっちの方がこの人は良さが出るよ」とか有田さんの共演経験からのアドバイスをお聞きしながら「じゃあ僕らが考えたこの企画に合いますね」とブラッシュアップしていく。そこからニュース部分を最新の状態に修正して、改めて次の週に持っていくんです。
「天才・有田哲平」を感じるとき
――じゃあ収録日の翌週は全部企画の打ち合わせなんですね。
名城 有田さんもお忙しい方なんで、テレ朝行ったり日テレ行ったり。この週には台本形式になっているものをさらに練っていく作業です。収録直前まで話し合います。収録が終わったらまた次の企画の話し合い。この流れです。
同時にこの過程で、テレビ的な反射神経の良さ「天才・有田哲平」を強く感じますね。
――天才・有田哲平?
名城 僕らだって四六時中考えた企画を有田さんにお見せしています。だけど有田さんは企画書を一度見ただけで、僕ら以上のアイデアがどんどんどんどん溢れてくるんです。