好奇心旺盛なねずみくん。あるとき、友達のおむつの中身が気になった。さっそく、みんなを訪ねてまわり……。おむつを捲って、中の「うんち」を確認する楽しい仕掛けと、意外なオチが魅力の翻訳絵本が好調だ。
「20カ国以上で長年愛されているベストセラー絵本で、実は日本でも一度、別の版元から出て、絶版になっています。そうした経緯があるので、出すのはリスクが高いという声も社内でありました。でも僕も、ちょうど子育て中だった担当編集者も、これはいける、と思ったんです。絵本がヒットするには、図書館で借りて済ませるのではなく、手元に置いて何度も読みたくなる本であることが大事。この本は、読み聞かせる際に声や表情を変化させられるポイントが数多くありますし、くわえてオチのインパクト。まさかこのタイトルで、『うんちはトイレでするんだよ!』で終わると思いませんよね(笑)。親子で楽しむ姿が想像できました。エンターテインメント性が高いだけではなく、トイレトレーニングに繋がる実用的な側面があるのも魅力だったんです」(版元代表取締役の三芳寛要さん)
書店での需要が高く、思い切って3万部の大増刷をかけるまでは、小刻みの増刷分が、棚からすぐ消えたという。6月刊行の同じ著者の『だ〜れだ?』も3万部を超えており、セットでロングセラーになりそうだ。
2018年8月発売。初版5000部。現在7刷7万5000部