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クリスマスに小林幸子化するマライア・キャリー、なぜこんなに面白い?

2019/12/24
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17歳から年齢を数えることをやめたマライア

 有名なエピソードに「17歳から年齢を数えることをやめた」発言がある。年齢を聞かれることを嫌うマライアは「私に誕生日は無い。妖精の世界ではこれが普通」と主張しており、50代手前になる今でもバースデーを「アニバーサリー」と表現するなど、設定を徹底している。

「12歳」「18歳」「不老不死の存在」等、自称年齢にはときと場合により変動があるものの、TV番組出演中にマライアがその手の発言をした瞬間に観客席から歓声があがるほどの持ちネタと化している。

客席から歓声があがる様子


『恋人たちのクリスマス』が25年前に作られた事実をツッコまれようと、マライアの対応に抜かりはない。「あれは子宮のなかで作曲したのよ、ダーリン」。

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歌声を生かしたボトルキャップ・チャレンジ

 近年もマライアは面白ネタを提供しつづけている。たとえば、大富豪と婚約破棄した際には、結婚式で使う予定だった数千万円のウェディング・ドレスを燃やすミュージック・ビデオで話題を呼んだ。

 最新テクノロジーにも敏感だ。今年SNSで流行した「ボトルキャップ・チャレンジ」は、ペットボトルのフタ部分のみをキックしてはずせるか競うものだったが、これに乗ったマライアはまるで超能力を使ったかのように、圧倒的な歌声のパワーによってキャップを飛ばすビデオを公開してトレンドの主役になった。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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 この「歌声超能力者」設定は、『恋人たちのクリスマス』がテーマソングになったスナック菓子のコマーシャルでも登場するため、新たな持ちネタになるかもしれない。ギャグ・センスのみならず、それを商売に活かすマーケティング能力までも高いのだから、あっぱれだ。