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《最悪の韓国経済》恋愛、結婚、出産、就職…若き「N放世代」は人生を諦める

『韓国 行き過ぎた資本主義』著者・金敬哲氏インタビュー

source : 週刊文春デジタル

genre : 国際, 社会, 経済, 政治, 働き方, 人生相談, 歴史, 読書

note

近未来の日本で起こるかもしれない

 ここまで、韓国の現状を見てきましたが、私は、日本社会も実はあまり変わらないのではないか、と考えています。今回の本を書いた目的も、韓国のことをしっかり理解してほしいという思いと同時に、「近未来の日本でも起こり得ること」として読んでもらいたかったのです。

 私が日本に留学したのは1990年代中盤。当時、バブル経済が崩壊した後とはいえ、まだまだ経済的な活力があったし、元気な社会でした。それが、最近の日本は、格差社会が叫ばれ、やはり老人の貧困問題が浮上しています。「自己責任」という言葉がもてはやされた時もありました。実は、一歩一歩、韓国に似てきているのではないか、と思うのです。韓国の今の極端な状況は、いつでも日本でも起こり得ること――という気持ちで捉えてもらえたら嬉しいです。

金敬哲氏 ©︎文藝春秋
《最悪の韓国経済》恋愛、結婚、出産、就職…若き「N放世代」は人生を諦める

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