M-1王者になるとマネージャーの携帯が鳴りやまず、眠れないほど仕事が増える、とよく耳にする。2016年に優勝した銀シャリの2人の場合はどうなのだろうか? 頂点に経ってからの3年間、そしてこれからのことを聞いた。(全3回の3回目/#1#2へ)

銀シャリの鰻和弘さん(左)と橋本直さん。“M-1っぽいポーズ”をしてくれた

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M-1優勝前から「もっと暇にならないと……」

――2017年、M‐1王者になった翌年の4月に東京に進出されていますが、そこはやっぱり戴冠をきっかけにもう一段、駆け上がろうとされたわけですよね。

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 いや、前から決まってたんですよ。もう1年前ぐらいから言ってましたから。

橋本 M‐1で優勝するために東京に行こう、と。もっと暇にならないと、ネタがつくれないと思ったんです。2010年にM‐1決勝に初めて出てから、すごい忙しくなって。それからの5、6年は、休みは年に1回あるかないかという状態で。週7くらいでロケが入ってて、「ロケ芸人」とか呼ばれてました。しかも、朝早くて、夜遅い。疲れ果ててたんです。

 すごかったなー、あれは。ロケ終わりで、へとへとになってんのに、目ぇ真っ赤にして、ネタ合わせしてたもんな。

橋本 昔みたいに、喫茶店でゆっくりケタケタ笑いながら、ネタ作りしたかったんですよね。なので、M‐1で優勝せんでも、東京には行ってました。

 

初めてM-1決勝に出た2010年は「一言一句がちがちにやってた」

――ネタはどちらが書いているのですか。

 最初の頃は、どっちかが書いてきたのを2人で詰めていく、という感じやったな。

橋本 最近は両方でしゃべりながらみたいのが増えてきた。紙に書くこともなくなってきたもんな。台本もない。

 昔は、かっちかちやったもんな。