Q 中国と台湾の関係はどうなる?

 1月11日、4年に1度の台湾総統選が行われ、民進党の蔡英文氏が過去最多の得票で再選を果たしました。「一国二制度」について「絶対に受け入れられない」と発言したことで知られる蔡氏の再選から、この先中国と台湾の関係はどうなるでしょうか。(20代・男性・アルバイト)

A 蔡英文総統は、引き続き難しい舵取りを迫られるのです。

 以前、アフリカのスワジランドを訪問したことがあります。現在はエスワティニと国名を変更しています。絶対権力を持つ国王は、既に十数人の妻を持っていますが、毎年全国から処女を集め、目の前で踊りをさせて、新しい花嫁を選んでいます。

 この国の中心部を歩いていたら、巨大な中国風の建築物を見つけました。近寄ってみると、「中華民国大使館」と表示されていました。そうか、この国は台湾を国家として承認し、中華人民共和国とは外交関係を持っていないのだと気づきました。

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台湾総統選挙で再選を果たした蔡英文氏 ©ロイター/AFLO

 2016年に台湾に蔡英文政権が誕生したとき、台湾を国家として承認する国は22か国ありましたが、ソロモン諸島やキリバスなどが相次いで中華人民共和国を国家として承認し、台湾と断交。現在では台湾と外交関係のある国はアフリカや中南米の小国ばかり15か国に減少しています。

 中国との関係を改善する気のない蔡英文政権に対して中国が嫌がらせに出て、台湾と国交を持つ国々に「援助するから台湾と断交を」と圧力をかけた結果です。

 中国は、今後も世界各地で台湾の「生存圏」を狭めていく攻勢を取るでしょう。蔡英文総統は、引き続き難しい舵取りを迫られるのです。

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